レトロな番組をやっている。

AMでクラシックの番組。

ミッキー安川でおなじみのラジオ日本。

ナレーションも解説も古色蒼然。30年前の番組の再放送、といってもわからない。

マスネはフランスの忘れ去られた大人気作曲家。歌劇「タイス」の「瞑想曲」が有名だ。

ドビュッシーと同世代なのに、この古くさい曲調。同時代人に大人気の作曲家というのは時代とともに忘却のかなたというわけだ。ポップスに近い。

それでもつい聞き入ってしまう曲想がある。ブラスバンドに編曲して中学生が演奏するのにぴったりだ。タイトルもそんな感じ。

番組の終わりに読売日本交響楽団の演奏会のCMが入っている。ブラームスの一番の四楽章。やはりブラームスはいいな。

そのあと、胸を打つ音楽が流れた。シューマンのピアノ組曲「子供の情景」にある「トロイメライ」のオーケストラ編曲版。

いい曲だ。シンプルで美しい。

短い曲ながら和声に技巧が凝らされていてハッとする音の連続。このような音楽に飢えていた。

ピアノで弾きたくなった。