そんなもんだとは思っていたが。。。。

冒頭は快調で、期待が持てたが、見れば見るほどうんざりさせられる場面ばかり。

ホラー要素で言えば、音や場面でドッキリするシーンは皆無。わざとのようにタイミングがずれていて、苛々してくる。つまらねぇよ。

コメディとしても、竹中直人の怪演と、竹中の持ちネタをさせられる他の出演者(ものすごくいてぇ~、と言いながら落ち武者に切られて死んでいく人たちとか・・)という感じで、笑いようがない。

登場人物の女子高生たちが少し面白かった。波留という人の言葉がおかしくて何度か笑った。悪態をつくタイミングと声がいいのだ。自分の記憶のために書いておくが、後半いいところで出てきて「・・・歌、聞いてねえし」というのには笑った。もう一つ中盤の「サプライズ、うざっ」だったかな?よかった。波留を見るためにもう一度見てみたい。

成海璃子は太ってしまって、ドタドタと走る後ろ姿が、毎朝駅で見かける高校生のようだ。普通に話すときの仏頂面がいい。薄幸な姫君に扮した姿にはちょっと笑った。どう見ても悲劇のヒロインに見えない。あまりに天真爛漫なまん丸な顔をしているので・・・・。

映画として終わり方がすっきりしなくて納得がいかなかった。

例えば、首を切られた女将や番頭はもう一度出てくるべきだろう。マイコさんの美貌がもう一度見られないのは嫌な感じだ。温水さんなどのゾンビは何????などなど。

冒頭でカーテンから出てくる竹中直人は、ここから先は作り物ですからね、と言う宣言ではないのか?だとしたら、さんざん自分がもてあそんだ出演者たちの現状を復帰して出演者たちと観客を現実に戻してくれるのが当然だろう。どうせ悪ふざけ映画なのだから。ちゃんとケツを拭け!!

こういうところの首尾一貫した感じがクリント・イーストウッドの映画にはある。映画として清潔な感じがする。

竹中直人は面白いのだから、馬鹿な映画こそ丁寧に作って欲しい。

あ、もう一つ、重々しい音楽としてのヘンデルのサラバンドはもうやめて欲しい。センスなさ過ぎ。劒岳・点の記でもさんざん使われ、鬱陶しいことこの上ない。波留の台詞で言えば「ヘンデル、うざっ!」